ケーブルをまとめる
5月から6月にかけてチャリティーで販売していたケーブルストラップのバリエーションを増やしました。
モバイルポーチに合わせて同じ素材で、サイズ違いの大きいサイズも準備しました。
表地はモバイルポーチと同じホワイト、ベージュ、シルバーの三色。裏地は、レザーでピンク、赤、オフホワイト、ネイビーを組み合わせています。
デザインのバックストーリー
ケーブルストラップとして売られている多くは、レザーであっても幅が細い帯状だったりカットしただけだったりしますが、使いやすさとデザイン、耐久性を考えてこのようなデザインになりました。
プロトタイプのいくつかがこれらです。
最終的に左端に落ち着いたのですが、まず左から2つ目の細い帯は束ねるのが面倒くさいのです。手に持って指にくるくる巻いたらそのままパチンと止めてしまおうと、3つ目のデザインになりました。ただ、1つのホックでは止めにくいのです。下の図を参照ください。微妙な隙間の広がりで留めやすくなったのです。そして右端の大きいサイズは、ループに通して無くしにくいようにしようかと思ったのです。それが実際に試作して使ってみると、常に巻きっぱなして必要な長さだけ広げたり逆にループに通さないといけないのが面倒だったりしたので、ループはなくしました。
たかがケーブルストラップですが、裏地にも牛革のレザーを使い、断面はきれいに磨いて仕上げました。
余談ですが、この断面の磨き作業が工程の中で最も時間がかかるのです。
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写真の製品について
製品名: ケーブルストラップ 小、ケーブルストラップ 大
ケーブルストラップ 小の製品ページ
ケーブルストラップ 大の製品ページ
モバイルポーチの配色
AYLIのブランド名は、ウイリアム シェイクスピアの小説「お気に召すまま (As You Like It)」に因んでいます。今回のモバイルポーチの配色は、そのお気に召すままのモチーフをもとにしました。
森:白と黄緑
弟が公爵家を継いだために兄が追放されて家出をしたり、恋が叶わなかった娘が逃げ込んだりと、アーデンの森が主な舞台となるストーリーです。木漏れ日の白い光と木々の緑色を組み合わせました。
変装:ベージュとスカイブルー
公爵家の娘が羊飼いの少年に身をやつします。娘の恋人は、森で出会った羊飼いが実は恋の相手が変装していると気づかず、少年に恋愛相談をするというエピソードがあります。ウールの色と貴族の血筋を意味する青を組み合わせました。
祝福:銀色とピンク
なんだかんだで4組のカップルがめでたく結ばれるというハッピーエンド。お祝いの場で使われることのある銀食器やプラチナのリングの銀色と可憐な花や衣装によく使われるピンクを組み合わせました。
お気に召すままはシェイクスピアの喜劇の中の代表的なものの1つで、人の道の教えが盛りだくさんのハッピーなストーリーです。
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写真の製品について
製品名: モバイルポーチ
配色: ホワイト x 黄緑、ベージュ x スカイブルー、シルバー x ピンク
モバイルポーチの製品ページ
モバイルポーチのデザイン
PCの電源ケーブルやマウス、ペンなど仕事に使う道具入れを作りました。ペンケースよりも2回りほど大きく、PC周りの道具に加え、付箋紙などの小さめのメモ帳も一緒に入れられます。
PCグッズとして売られている物は黒い無機質なデザインのものが多く、化粧ポーチは選択肢が多く、好みのデザインがあるのですが小さすぎるのです。
このくらいは余裕で入ります。ノートPCの電源ケーブルとマウス、USBメモリー、ディスプレイアダプターはPC周りで私が常に持ち歩くもので、ペンとハサミもしくはカッターも身近に置いているものです。最近は消毒ウェットティシュも欠かせません。加えて、この日はたまたま名刺入れもここに放り込んでいました。
裏地は明るい色にしようと思います。
この写真のものは、デザインそのものや大きさ、素材感の調整のためのもののため、製品では別の色になります。
表のレザーは、この3色のバリエーション。オフホワイト、ベージュ、シルバーです。
- 杉本
バッグの二個持ちは置き忘れがち
荷物の置き忘れは、いろいろインパクトが大きいです。バッグにはお財布や鍵などが入っていますし、買ったばかりの品物が入った紙袋を置き忘れてしまうこともあります。
防ぐ方法の一つが、バッグを2個に分けないことです。
やってしまいがちなのが、網棚の上の置き忘れです。
- 電車で網棚に忘れてしまうことがないように、疲れた日についうっかり荷物を網棚に置かないようにバッグを1つにする
- 大人数の宴会などで空き席にまとめ置きした時に、荷物が1つであればよほどのことがない限り忘れて帰ることがない
- 買い物の時は、できれば1つの紙袋にまとめる
AYLIでは、私物もPC等の仕事の荷物も入れられるサイズのバッグをデザインしています。
- 杉本
名刺入れ
見た目は薄いけれど十分な枚数が入るデザインを目指しました。
四方を折り返した洋封筒をイメージしたデザイン。両側のマチと底に工夫をしたので、これでも25枚もしくはそれ以上入ります。
両側と底にコの字の蛇腹のマチがある、ボックス状の名刺入れをよく見かけます。たっぷり入っていいのですが、厚みがあるためにポケットやバッグの中で納まりが悪かったり、たくさん入るがゆえに入れすぎてしまうことがあります。私はいただいた名刺入れをこまめに整理するのは苦手ですが、スマホで写真を撮れば管理も楽ですし分厚い紙を毎日持ち歩く必要がなくなります。そのために、あえて薄い名刺入れをデザインしました。
内側にポケットがあります。私はここに予備のスイカと1,000円札を1枚入れて、定期を忘れた時などに使っています。
今回は「アルピナ」という革で4色作りました。イタリア製の型押しの革で、ハリとツヤがあります。このアルピナの名刺入れを使ってみてわかったことがあります。バッグの中で探す時に、手触りだけで名刺入れとわかるのです。
お客様先で、名刺入れを探してバッグの中をガサガサと探した経験は、私は1度や2度ではありません。素材に特徴があることで、バッグから取り出す時に触った感触でお財布ではなく名刺入れだと識別できることがこんなに有用だとは思いもよりませんでした。
薄くスマートな名刺入れにして、相手からいただいた名刺はスマホで写真を撮ってデジタルで持ち歩くようにします。そして、私は気に入った名刺入れを持つことでお客様に会うときに名刺入れを忘れないようになりつつあります。
- 杉本
写真の製品について
デザイン: フートー1
レザーと色: アルピナ
色: ワインレッド、ネイビー、イエロー、ターコイズ
その他のオプション: なし
フートー1の製品ページ
引っかかりにくいジッパー
スカーフやカーディガンを持ち歩いて、バッグのジッパーに生地が絡んでしまったことはないでしょうか?
このカーディガンは、私がジッパーのスライダーに噛み合わさってしまい穴を開けてしまったもの。気に入っていた服なので、小さく引っ張ってしまっただけならなんとか使い続けようかと思ったけれど、大きな穴になってしまい悔しい思いをしました。
ジッパーにもグレードがあります。全く引っかからないわけではありませんが、ハイグレードのものでは引っかかりにくくなります。
AYLIでは、YKKのハイグレードのジッパーを使用しています。ムシ (噛み合わさるツメ) が1つ1つ磨かれているとのことです。標準グレードのものと比べて、指で触ってみるとざらつき感が違います。それが、引っかかりにくさになります。
荷物の出し入れがしやすいように、左右に開くようにしています。機能のために両面ジッパーを選んでいますが、両面ジッパーは片面と比べて重厚感があり、気づかないけれどより上品な印象になっているのです。
厚みのあるバッグなのでジッパーの端を長く取り、大きく開くようにしています。
写真の製品について
デザイン: Arden
レザーと色: アルピナ、ネイビー
裏地と色: シャンタン、ミネラルブルー
金具の色: シルバー
その他のオプション: なし
Arden 製品ページ
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YKKはYKK株式会社の登録商標です。各社の製品名等の権利は、各所有者に帰属します。
大容量のバッグ: Arden (アーデン)
パソコンも私物もたっぷり入る大容量のバッグのデザインです。サイズは、A4の書類や多くの企業で使われている13インチディスプレイのノートパソコンが入る大きさで一般的なビジネスバッグの大きさです。そして厚みを17cm(外寸)取っていることと、中を1部屋にしているので、多くのものを入れることができます。
側面のポケット
幅の広いマチにポケットをつけています。電車に乗るとき、改札の前後で定期券を入れておくのに便利です。普段は内ポケットなどに入れていても、乗ってから降りるまでの間などさっと取り出せる場所にあると改札前で慌てずに済みます。ポケットは、左右両側にあります。
バッグを使い込んでくると革がしなやかになってくるので、スマートホンも入れることともできます。電車が駅について歩き始めるときに、すぐにしまえます。
ただ、盗難等には気をつけてください。
隙間ポケット
バッグの上部はジッパーで閉じられるのですが、ジッパーで閉じた部屋の外側に、隙間ポケットをつけています。行き先の地図のプリントアウトや、郵便ポストに入っていた郵便物などをささっと入れておけます。
下記の写真は、A4を半分に折った印刷物です。大きさとしては小さめのパソコンやタブレットは入りますが、対荷重よりも薄くしてデザインを優先した構造のため常時使用するのはお勧めしません。
大容量
メインの部屋の容量はどのくらいでしょうか。普段の通勤に使える大きさで大容量を目指したので仕切りをつけていません。閉じた時の側面は上がすぼまっていますが、マチは蛇腹になっていて大きく開きます。
普段の通勤に使う荷物を入れた状態。
実際に入っていた荷物。左上から、ハンカチ、定期、スマートホン、(下)小銭入れ、長財布、化粧ポーチ、(下)家の鍵、(下)名刺入れ、水、A4クリアフォルダー、文庫本、ACアダプタやマウスなどモバイル用具入れ、ノートパソコン。まだもう少し入れられます。ジッパーを閉めないのであれば、持ち歩く上着などを軽く畳んで入れることもできそうです。
このようなの容量の荷重に耐えられるように、実はハンドルや本体の裏側には芯材や伸びどめの材料が使われており、長く使えるように目に見えない工夫もしています。
大きく開いた蛇腹になったマチ。ジッパーも両端を長くとり、端はベルトでゆるく止めているので、少し強く引くと解けて外れるようにしています。
写真の製品について
デザイン: Arden
レザーと色: アリエス、トープ (提供終了、ブラウニーがほぼ同等の質感と色展開)
裏地と色: シャンタン、クランベリー (オプション色)
金具の色: ゴールド
その他のオプション: レザーのジッパーの引き手を金属からレザーに変更、前面の内ポケットを3つから2つに変更、名入れ
Arden 製品ページ